インデックス投資って、どのくらいの期間続けたらいいの?
インデックス投資を長く続けるコツを教えて!
本記事のポイント
・インデックス投資を長期間継続する難易度は高い
・インデックス投資を長期間継続するコツ
インデックス投資は長期投資が前提の投資手法です。
「じゃあ、長期ってどのくらい?」ということをこの記事で解説します。
結論から申し上げると、最低17年、可能であれば永続的に続けたほうがいいです。
それらの根拠や、長期投資を途中で断念しないコツなども併せて紹介します。
はじめまして!マンモスです。
投資歴15年、インデックス投資は現在8年間継続中です。
2021年4月に資産3000万円を達成しました。
そんな私が「インデックス投資はどの程度の期間続けるべきか?」を解説します。
インデックス投資はどの程度の期間続けるべきか?
結論から言うと、最低17年は続けたいところです。
その根拠ですが、「ジェレミー・シーゲル著 株式投資」にも、記述があるように株式を17年以上保有した場合、実質ベースでの損失がなくなるからです。(下図参照)
出典:ジェレミー・シーゲル著 株式投資
最低17年は続けたほうがいい
上記のグラフのように、株式ファンドを17年間保有した場合、実質ベースでの損失はなくなります。
注意したいのが、これはあくまで米国を対象とした利回りであることです。
どのベンチマークを対象にするかによって、「過去に絶対負けなかった投資継続期間」は変わります。
たとえば、「MSCI ワールド・インデックス」(世界の株価動向を示す指数)では約15年で損失がなくなります。
※東海東京証券のリンク参照。
投資期間と利回りの関連性を示したグラフは、だいたい上記のような形になります。
ベンチマークにもよりますが、約15年前後から損失がなくなります。
ただ、これはあくまで過去のことであり、未来もそうなることを保証するわけではありません。
短期間ではいけないのか?
最低17年続けたほうがいいのは確かです。
しかし、よほど酷いときに投資をしなければ、3年~5年でそれなりのプラスリターンになります。
以下のグラフ参照。
出典:チャールズ・エリス著 敗者のゲーム
5年でだいたいプラスになるのは私自身の経験とも一致します。
私は基本、損切りしないでガチホしますが、元本割れして3年~5年でプラスになりました。
上記のように、よほど運が悪くなければ、インデックスファンドは5年の保有でプラスになります。
ただ、インデックス投資はそもそもの前提として、超長期投資をします。
特に理由がなければ、短期で売る必要はないでしょう。
理想的には永続的に続けるほうがいい
ここまでの解説は、最低限損をしない期間についてでした。
インデックス投資を活用して資産形成することが目的であれば、3~5年や17年と言わず、永続的に持ち続けるべきです。
期間が長くなればなるほど、複利効果により利益が増えるからです。
永続的に持ち続けるって・・・・
じゃあ、いつ利確するの?
当然の疑問です。
ただ、インデックス投資については利確しつつ、さらに資産が増え続けるという出口戦略があります。(あくまで理論上)
詳しくは下記の記事をご覧ください。
インデックス投資を長期間継続する難易度は高い
ここまで解説してきたように、過去のデータ上では5年以上保有することでプラスリターンが期待できます。
また、よほど酷いタイミングで投資を始めた場合でも、17年保有することでプラスリターンになります。
しかし、実際には5年や17年といった期間投資を継続することは困難であり、元本割れの危険を十分覚悟したうえで投資することをおすすめします。
理由は2つ。
②インデックス投資継続のモチベーション維持は難しい
それぞれ詳しく解説していきます。
生活環境を維持することの難しさ
大多数の人にとって、5年、10年と時間がたつにつれ、生活環境が変化します。
例えば、
転職、失業、結婚、出産、介護などです。
また、収入も変わってくるでしょう。
自分で完全に生活環境をコントロールできればいいのですが、自身の努力ではどうにもならない部分はあります。
そうなったときに、「インデックス投資を継続できるか?」、という問題があることを理解しておく必要があります。
インデックス投資継続のモチベーション維持は難しい
インデックス投資の利回りは年利5~8%程度です。
私自身の感覚では、年利6%もあれば大満足ですが、人によってはだいぶ利回りが低いと感じる人もいるようです。
そういった人がSNS等で、個別株などでインデックス投資の年利を大きく上回る損益報告など目にすることで、そちらに魅力を感じてインデックス投資をやめてしまう、ということを多々目にします。
インデックス投資をやめて、それでも勝てればいいのですが、大多数の人はインデックス投資に勝てないという事実があります。
この大多数とは、私のような素人だけでなく、プロも含みます。
その根拠として、「Risk-Adjusted SPIVA Scorecard Year-End 2020」の下記レポートがあります。
これは、ベンチマークを下回る米国株式ファンドの割合を示しています。
おおよそ7、8割くらいは負けているというところでしょうか・・・
出典:Risk-Adjusted SPIVA Scorecard Year-End 2020 (PDFリンク)
個別株などで、インデックス投資の利回りに勝つことを目指してもいいのですが、自分の成績を客観的に判断し、インデックス投資を継続すべきか否か決める必要があります。
※当サイトでは、基本的にインデックス投資をしつつ、他の投資もするというコアサテライト戦略をお奨めしてます。
詳しくは下記の記事で解説しています。
インデックス投資を長期間継続するコツ
インデックス投資を長期間継続するコツは2つです。
②明確な目標設定でモチベーション維持をする
生活環境の変化に耐えうる入念な投資計画を立てる
インデックス投資を長期間継続するにあたり、事前に投資計画を立てることをお奨めします。
また、投資計画はリスク許容度に依存します。
リスク許容度をシンプルに言うと、いくら投資にお金を回しても生活に影響がないか?、です。
詳しくは下記の記事参照。
生活防衛資金や、将来発生しそうな出費を予め確保してから投資を始めるのが理想ですが、投資をしつつ貯金も同時に進めるというスタンスでも問題ありません。
また、定期的なリスク許容度の見直しをしたほうがいいです。
理由は、投資開始まえには想定していなかった出費の確保や、実際に投資を経験したうえでストレスがない入金額に調整をするためです。
さらに、資産全体のリバランスをしても問題ありません。
以上のように、リスク許容度の見直しと投資計画の修正をすることで、生活環境の変化に耐え、インデックス投資を長期間することが可能になります。
明確な目標設定でモチベーション維持をする
投資のモチベーションを維持するために、明確な目標設定することをお奨めします。
私の場合はセミリタイアするためです。
最低7500万円を作りたいと思ってます。
たぶん、あと10年あれば可能かなと思っています。
目標は明確かつ、より現実的なほうがいいです。
というのも、「何の目標もないけど、資金100万円で5年後まで1億円作りたい」という場合、インデックス投資ではまず無理です。
この場合、目標と手段(インデックス投資)がミスマッチしており、最初から無理です。
無理な手段(インデックス投資)を用いているわけですから、当然、インデックス投資継続のモチベーションがなくなります。
しかし、老後資金2000万円を20年かけて作りたいという場合、インデックス投資のこれまでの成績であれば十分に現実的かつ達成可能な目標です。
このような場合、手段と目的がマッチしているため、投資継続のモチベーション維持が楽です。
「別にリスク取らなくても、インデックス投資を続けてればいいんだから、無理する必要もないな・・・」って感じの心理状態になるのでインデックス投資のモチベーションが薄れないよ(‘ω’)ノ
以上の理由から、明確かつ達成可能な目標をはじめに設定しておくことをおすすめします。
まとめ
「インデックス投資はどの程度の期間続けるべきか?」のまとめです。
・ただし、17年は最低クラスのタイミングで開始したときであり、5年も保有すればプラスになる。
・インデックス投資を長期間継続するのは、「生活環境の変化」、「モチベーション維持」が理由で困難
・長期間継続するコツとして、「入念な投資計画」と「明確な目標設定」が大事
インデックス投資を長期間投資することは、思っている以上に大変です。
上記のことを意識し、継続的に投資するよう心掛けましょう。