インデックス投資の買い時っていつ?
インデックス投資の暴落はチャンスって聞いたけど、どうすればいいの?
本記事のポイント
・暴落こそ最大のチャンス
・暴落での買増し方法
インデックス投資の買い時について悩んでいませんか?
とりあえず投資をしようと決心したものの、「結局いつ買えばいいのか分からず、まだ投資できずにいる」、これはよくある悩みです。
また、インデックスファンドを積み立てているものの、「チャンスがあればリスクを取ってでも積極的に投資をしたい・・・・」、このようなことを考える人も多いのではないでしょうか?
この記事を読むことで、これらの悩みを解決することができます。
はじめまして!マンモスです。
投資歴15年、インデックス投資は現在8年間継続中です。
2021年4月に資産3000万円を達成しました。
そんな私が、「インデックスファンドの買い時はいつか?」を解説します。
インデックス投資の買い時とは?
インデックス投資の買い時は、インデックスファンドの買い方によってベストなタイミングが変わってきます。
※インデックスファンドの買い時は、基本的に以下の2種類
②一括購入(スポット購入)
それでは、これら2つにとって最適なタイミングを解説していきます。
※インデックスファンドがわからない人はこちらの記事より。
積み立て投資の場合
積み立て投資とは、毎月(毎日の場合もある)一定金額を買い続ける方法です。
投資信託であれば証券会社で積み立て設定しておくだけで、毎月自動で買増ししてくれます。
積み立て購入であれば、タイミングを選ぶ必要がなくいつから始めてもOKです。
ただ、極力早い段階で始めるほうが有利です。
※はやく投資を始めることで複利効果を活かすことができます。
なぜいつでもOKなのか、理由は毎月積み立てすることで投資信託の取得価格が平均化されるからです。
インデックス投資は数十年単位の期間で投資するため、一時的な高値、安値など誤差の範囲です。
※毎月一定金額を積み立てする買い方をドルコスト平均法と言います。詳しくは下記の記事で解説しています。
一括購入の場合
一括購入(スポット購入)の場合、できる限り安い価格で買うほうがいいです。
さらに言えば、総悲観の暴落局面で積極的に買うことをおすすめします。
ただし、この方法は問題点があります。
・暴落を待っている間、株価が上がり続けてしまうことが考えられる
そういうわけで、より現実的な購入方法は、積み立て購入しつつ、暴落時の買い増し資金を用意しておき暴落がきたら買い増すという方法です。
※資金コントロールの方法は下記の記事で詳しく解説しています。
※暴落時のチャンスを活かす方法は、次項以降で詳しく解説していきます。
インデックス投資において暴落は最大のチャンス
インデックス投資は超長期でみれば、国や世界レベルでは株価は上がり続けるだろう、という楽観論が前提にあります。
インデックス投資をする場合、このことを念頭に置く必要があります。
※上記の楽観論は過去の歴史上のデータより、それなりに根拠があります。
詳しい解説は下記の記事をご覧ください。
この株価が上がり続けるという楽観論に納得できない人や、リスクを許容できない人はインデックス投資に向きません。
別の方法で投資することをおすすめします。
株価が上がり続けることを前提としたインデックス投資の場合、バブル崩壊などの暴落は最大の買いチャンスです。
このタイミングで買い増すことができれば、最終的なリターンは大きく増やせる可能でが高いため、積極的に狙っていきましょう。
暴落での買増し方法
インデックス投資では暴落が大チャンスってことは分かったけど、具体的にはどうしたらいいの?
このような疑問がでてくると思います。
ということで、具体的に解説していきます。
シナリオを想定しておく
まず一番重要なことは、暴落シナリオを想定しておくことです。
また、シナリオを想定する際は、客観的なシナリオではなく主観的なシナリオを重視する必要があります。
いや、自分の主観よりアナリストや専門家、インフルエンサーの意見のほうが重要じゃない?
玉石混交の情報で、どれが当たるかなんてわからないから全部無視でいいです。
ちなみに、コロナでの株価乱高下のときは、「コロナ影響拡大の見込みで株価暴落です」というアナリスト分析の翌日に、「コロナ影響の恐れは後退して株価上昇しました。」、なんていうニュースが頻繫にありました。
あてになりません・・・・
インデックス投資家がするべきことは、株価が暴落したら具体的にどうするかマネーマネジメント戦略を練り、それに沿ったシナリオを作っておくことです。
世間は総悲観になっているかもしれませんが、ぶっちゃけインデックス投資家には全く関係ありません。
だって、超長期では株価が上昇し続けることを前提に投資してますもん。
さて、それでは本題のシナリオの作り方ですが、重視すべきはマネーマネジメントです。
どのタイミングでいくら買うのかということを考える必要があります。
おすすめの方法は3パターンあり、
②配当利回りで決め打ちする方法
③リバランスプランに沿って買い増す方法
です。
①高値からの暴落を決め打ちするパターン
高値からの暴落を決め打ちするパターンはシンプルですが有効な方法です。
直近の高値からいくら暴落したら買い増す、という単純なことをまずは決めておきます。
・買増しするための資金量
・いくら暴落したら買うか?
資金量を決めるのはさほど難しくないでしょう。
問題はどれくらい暴落したら買うかです。
まず、底で買うのは不可能です。
かつ、いくらまで下がるかを正確に予想するのも不可能です。
また、暴落と買増しの関係性として、可能な限り底値を狙うほうど利益は増えますが、買える確率は低くなります。
反対に、そこまで暴落していないタイミングで買うと利益少なくなりますが、買える確率は高くなります。
この買える確率と利益のバランスを考え、ほどよいタイミングで買うというシナリオを想定する必要があります。
資金投入については1回にすべてを賭ける必要はありません。
たとえば、高値から-10%になったら用意しておいた資金の半分を投入し、-20%になったら資金の25%を投入し、さらに暴落したら資金を投入するよいう方法でもいいです。
何が最適解だったかは結果論になるため、自分の納得できるマネーマネジメントシナリオを作っておくことをおすすめします。
シナリオを作るうえでの暴落の目安ですが、下記の表が参考になります。
この表は、S&P500を対象にした各年の騰落率の分布です。
-30%以下はかなりまれなケースということがみて取れます。
また、-10%程度は私個人の経験としては、よくある調整レベルくらいに思っています。
暴落と呼べるのは-20%くらいからかな、という感じです。
感覚的な問題なので、人によりますけどね・・・
出典:Advisor CHANNEL 「The Pyramid of Equity Returns: Almost 200 Years of U.S. Stock Performance」
また、以下の図はリセッションとそのリカバーの騰落率です。
こちらもシナリオ作成の参考にしましょう。
出典:Advisor CHANNEL 「The Pyramid of Equity Returns: Almost 200 Years of U.S. Stock Performance」
補足として、投資の格言に「落ちるナイフは掴むな」というものがあります。
下落中に買わず、底を打ったら買いましょうという有名な格言です。
私は、インデックス投資家の場合、この格言を無視すべきと考えます。
そもそも、暴落している最中はいつ底なのかなんて分かりません。
リーマンショックのときのように1年以上下げ続け、その後時間をかけて回復していくというパターンであれば底は分かりやすいかもしれません。
しかし、2020年2月のコロナショックのように約1か月で-30%まで達し、その後V字回復するような場合、底なんてわかりませんし、買い増しのタイミングも落ちるナイフを掴みにいかないと買えません。
慎重に行動してチャンスをものにできないより、落ちるナイフをがんがんつかみに行って大きく勝つほうが私は好きですね・・・・
※この方法で買い増したした結果をこの記事の最後のほうにまとめてます。
よかったら参考にしてください。
※暴落時の意思決定のために、もっと明確な数字を出したい人は「バックテスト」することをおすすめします。
(バックテストとは売買シュミレーションのこと)
②配当利回りで決め打ちするパターン
配当利回りの決め打ちは、①高値からの暴落を決め打ちするパターンとやることが一緒です。
違いは価格ベースではなく、配当利回りの上昇で買増しの判断をすることです。
以下の例で解説します。
株価1000円
配当年間10円
この場合の配当利回りは年1%です。
しかし、株価の暴落によって、
株価500円
配当年間10円
こちらの場合は配当利回りが2%となります。
もちろん、配当金も減額されては意味がありませんが、この方法で高配当系の株、ETFなど積極的に狙うのもおすすめです。
ちなみに、コロナショックでの株価の暴落のときには、米国高配当ETFのVYM、SPYD、HDVの配当利回りは4~7%くらいでした。
また、リーマンショック時のエイリス・キャピタル(ARCC)は配当利回りが50%を超えたそうです。
ARCCはBDC銘柄という特殊な株でもとから高配当ですが、暴落時の配当利回りは凄まじいです。
また、コロナショックのときには配当利回りが15%程度でした。
BDC銘柄はリスクを覚悟で、暴落時に狙ってみてもいいかもしれません。
BDC銘柄が気になる人は検索してみて下さい。
経済危機に弱く、他の株に比べ凄まじい速度で暴落します。
コロナショック時は半値程度まで下がりましたが、その後は元の価格に戻ってます。
高配当と売却益を狙ってみてもいいでしょう。
③リバランスするパターン
資産のリバランスは、高値からの下落、配当利回りでの決め打ちと違い、資産配分に着目して買増しする方法です。
資産のリバランスとは、基準となる資産比率を決めておき、そこから一定以上の割合で変動したら元の基準に戻すというシンプルな方法です。
例
基準の資産比率 投資70%、現金30%
株価の上昇により、投資80%、現金20%の資産比率になった。
このときに基準の資産比率、投資70%、現金30%に戻す。
(つまり、投資分を売却して現金を増やす)
上記の作業が資産のリバランスです。
リバランスのメリットは、株価の上昇時には利確し、暴落時には買増しすることを機械的に判断できることです。
この方法のほうが機械的な分、精神的に楽で簡単です。
※リバランスについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
買増しするにはメンタルが重要
これまで紹介した方法ですが、どの方法も理論上は簡単です。
ただ、実際に買い増しするとなると、難しいです。
特に初心者の人はかなり難しいかも・・・・
なぜかというと、株価の暴落時には、世間は総悲観になっており、この世の終わりのような雰囲気になります。
買増しする場合、この雰囲気をガン無視する必要があります。
また、買増ししている最中も、ピンポイントで底を掴むことは不可能であり、確実に元本割れしていきますし、凄まじい速さで資産が減っていきます。
こういったことも無視して買増しするメンタルがいるため、ある程度の投資経験がないと難しいかもしれません。
ただ、株価の暴落(リセッション)は10年に一度、100年に一度の大チャンスです。
チャンスを掴むためには以下の点が重要になってきます。
この2つを押さえておけば、きっと暴落に動じずチャンスを活かすことができるでしょう。
※以下の2つの記事がおすすめです。
暴落で買増した結果・・・・
私は暴落しても、ガンガン落ちるナイフを掴みに行きます。
2020年のコロナショックでの買増し結果を紹介します。
以下の図は、コロナショック時の私の資産の評価額です。
これは評価損益が落ち込んだときのものです。
コロナショックは2020年2月半ばから3月半ばまで下落が続き、1か月で約30%の株価下落がありました。
この時点で買増しも開始しており、評価損益は-216万円です。
ちなみに、コロナショックは前は評価損益が140万円くらいあったため、1か月でいっきに356万円くらいが消えました。
出典:楽天証券
そして、下記の図が約1年1か月後の評価額です。
出典:楽天証券
評価損益は-216万→311万
実現損益は149万→416万となりました。
※実現損益は暴落以前から買っていたものの利確も含まれています。
また、上記の保有資産のなかで暴落中に買ったものは、
高配当インデックス
VYM → +44.89%
HDV → +12.66%
SPYD → +26.57%
投資信託
楽天VT → +36.17%
楽天VTI → +45.78%
買ったタイミングがまちまちのため、程度に差はありますがそれなりにプラスになってます。
実際に買い増した方法
市場全体が-10%程度暴落したころから買増し、5%暴落するたび買増しを続けました。
結果論になりますが、-10%からの買増しは早すぎだったと思います。
-20%程度から買増してもよかったかな、というのが正直なところです。
ただ、このことは結果論であり、買える確率を重視し早めに買い増ししていくか、それとも利益を重視し底に近い価格を狙ったいくかはやはり難しいところですね・・・・
どちらにせよ、総悲観をガン無視できるタイプの人でないと買増しは難しいと思います。
私の場合は、投資歴15年のうちはじめの7年は負けまくったため、負けることに慣れ、恐怖心がなくなりました。
たぶん、メンタルが鍛えられたわけでなく、全うなリスク感覚がぶっ壊れたのでしょう・・・
※私の投資経歴はプロフィールで詳しく解説しています。
(15年分の投資経歴あり)
※下記の記事は、私の15年の投資歴の結論であり、集大成です。
よかったらどうぞ。
まとめ
インデックス投資の買い時のまとめです。
・一括購入なら、株価の暴落を狙って買い増す
・暴落で買い増すには、事前にシナリオを想定しておくことが大事
・暴落での買増しシナリオは3つ
「高値から暴落を決め打ち」
「配当利回りの増加を決め打ち」
「リバランスによる買増しの自動化」
・買増しで重要なことはメンタル
インデックス投資で高利回りを出すことは、なかなか難しいです。
ただ、暴落時に積極的に買い増すことで、高い利回りも可能です。
この記事を参考に、是非チャンスを活かしてみて下さい。