
インデックス投資って何?

インデックス投資って、どんなメリットがあるの?
この記事では、上記のような疑問にお答えします。
本記事のポイント
・インデックス投資のメリット・デメリット
・インデックス投資の3大要素
・インデックス投資の注意点
・インデックス投資の始め方
「投資をこれから始めたいけど、何をしていいか分からない・・・」
「投資とか、なんか胡散臭い・・・」
これまで投資を経験したことがない人は、このような疑問を持つのではないでしょうか。
その不安、よく分かります。
この記事では、このような不安を払拭し、投資の完全初心者の方へ向けて、インデックス投資の基礎知識を徹底解説しています。

はじめまして!マンモスです。
投資歴15年、インデックス投資は現在8年間継続中です。
2021年4月に資産3000万円を達成しました。
そんな私が、「【初心者必見】インデックス投資とは?基礎知識を徹底解説します。」を解説します。
インデックス投資とは?
インデックス投資とは、日経平均やS&P500といったインデックス(指数)に連動する成果を目指す投資手法です。
日経平均やS&P500といった指数は、算出方法に違いはあるものの、その国を代表するような企業で構成されています。
つまり、これら指数に連動する成果を目指すインデックス投資は、国そのものに投資をする、とも言えます。
※国だけでなく、世界経済に連動するタイプもあります。
また、インデックス投資が優れている点として、幅広い銘柄に分散投資できる点が挙げられます。
分散投資することで、リスク・リターンも分散され、得られる利益が平均的になります。

う~ん・・・・
平均的な利益を狙うより、もっと儲けたいな・・・

もっともな意見です。
ただ、現実的に投資で平均以上の利益を狙うのは、かなり大変です。
というか、大抵の人はできません。
さらに、インデックス投資は投資のプロにすら勝てます。
下記の表をご覧ください。
この表はベンチマーク(指数)に負けている株式ファンドの割合になります。
ぱっと見、7、8割が負けています。
このようなデータと同種のものは、様々な情報ソースでも確認できます。
つまり、プロでもインデックス投資には勝てないことが、データで実証されています。
もし、これから投資を始めたい人は、個別の株などを運用して平均以上の成果を狙うのでなく、プロにすら勝てるインデックス投資がおすすめです。
出典:Risk-Adjusted SPIVA Scorecard Year-End 2020 (PDFリンク)
インデックス投資の前提条件
インデックス投資の運用方法は、通常の株式投資、FXでのトレードなどとは違います。
インデックス投資の前提条件として、下記の4点が挙げられます。
②指数に連動することを目指す。
③長期的に株価は上がり続けることを想定する。
④損切りは不要。
前提条件① 超長期運用が前提である
インデックス投資は短期売買を想定していません。
超長期運用を前提とし、10年以上の投資期間を想定します。
イメージとしては、短期で売買を繰り返すのではなく、何年にもわたり、ひたすら買増していく、という運用スタイルになります。
このような前提があるため、短期での儲けは期待できないことを念頭に置きましょう。
前提条件② 指数に連動することを目指す
インデックス投資は、指数に連動する成果を目指します。
この方法として、投資信託やETFを買うのが一般的です。
ただ、どんな投資信託、ETFでも、指数に連動しているわけではないことに注意が必要です。
これらの金融商品には、インデックス型(パッシブ型)とアクティブ型があり、インデックス型(パッシブ型)を選ぶ必要があります。
前提条件③ 長期的に株価は上がり続けることを想定する
インデックス投資は、「短期的には株価は下がることはあるものの、長期スパンでは株価は上がり続ける」という前提のうえに成り立ちます。
ようは、国や世界は成長し続ける、という前提です。

将来のことなんて、どうなるかわからないじゃん!

こう言われてしまうと、その通りなのですが、こればかりはそういう前提である、と割り切って下さい。
もし、将来、国や世界が今より衰退すると考えるのであれば、インデックス投資はおすすめしません。
インデックス投資は、楽観的な未来像を信じられる人のみがするべきです。
前提条件④ 損切りは不要
インデックス投資に損切りは不要です。
理由として、超長期運用であるため、短期的な下落など誤差に等しいからです。
ただ、こう考える人もいるでしょう。
「損切りしたうえで、さらに安値で買えばいい」
このような行為は、1度や2度であれば成功するかもしれませんが、数が増えるごとに成功率が下がるでしょう。
また、税金や手数料などのコストもかかります。
「安く買って、高く売る」
これが投資の基本ですが、そもそもこれが難しい・・・・
だからこそのインデックス投資なのです。
インデックス投資であれば、あせって利益を増やそうとしなくても、”平均的”な利益は得られる投資手法なのです。
インデックス投資のメリット
インデックス投資のメリットは、下記の5点です。
②やり方が簡単で再現性が高い。
③分散投資でリスクを抑える。
④短期的な失敗を気にする必要がない。
⑤コストが低い。
メリット① 歴史的に儲かることが証明されている
インデックス投資は歴史的に儲かることが証明されています。
運用利回りとしては、年利4~7%くらいとされています。
これは国や期間によっても変わってきます。
注意点として、毎年常にプラス利回りというわけでなく、マイナスになる年もあります。
それを含めての長期の平均が上記の値になります。
このことは、あくまでも過去の出来事であるため、未来がそうなる保証はありません。
しかし、膨大なデータから算出された点を考慮すると、ある程度は参考になるでしょう。
※バブルが崩壊しており、30年成長していないと言われる日本ですら、年利4%程度になります。
出典:ジェレミー・シーゲル著 株式投資
また、過去データにより、リスクやリターンが分かっているという点は、個人投資家には大きなメリットになりえます。
理由として、
・投資前にいくら儲かるか、いくら損するかのイメージが湧きやすい。
・他の投資手法、投機手法では、”手法”のみ解説していることが多く、数字としてのデータがないものが多い。
そのため、実際に儲かるのかの信憑性に問題がある。
・自分にあったリスクを選択しながら投資ができる。

インデックス投資はリスク、リターンが分析されており、その数値データが簡単に検索で見つかります。
他の儲かるとされる投資手法、トレード手法では、そもそもバックテストデータが見つからず、安全とは言えません。
その点、インデックス投資はバックテストデータが見つかるため、信憑性が高いと言えます。
※インデックス投資の詳しい利回りについては、下記の記事をご覧ください。
メリット② やり方が簡単で再現性が高い
インデックス投資のやり方は簡単で、インデックス型の投資信託、ETFを長期で買い続けるだけです。
また、特定のタイミングを見計らったり、価格分析なども不要です。
深く考えず、おおざっぱに継続していても、将来的に利益が見込めるのがインデックス投資のメリットです。
しかし、インデックス投資以外の投資、投機であれば、厳密な銘柄分析、タイミングを見計らうなど、複雑な手法が要求され、習得難易度も高くなります。
さらに、習得難易度が高くとも、それが利益につながるとも言えません。
インデックス投資と他の投資、投機手法を対比してみても、インデックス投資はシンプルな割に効果の高い投資手法と言えます。
メリット③ 分散投資でリスクを抑える
インデックス投資は、投資対象の性質上、国、世界レベルで資産が分散されます。
もし、これが株式投資であれば、自身の資産状況が特定企業の株価に依存することになります。
このことは、特定企業の株価次第で大きな損失につながることになりえます。
インデックス投資であれば、最低でも国レベルでリスクが分散されるため、このようなことはありません。
また、企業の倒産、上場廃止などもインデックス投資であれば、些末の問題でしかありません。
以上のように、リスクが広く分散されており、特定企業の業績に頭を悩ませることなく、メンタル面でも余裕をもって投資ができます。
メリット④ 短期的な失敗を気にする必要がない
インデックス投資は短期的な失敗を気にする必要がありません。
短期的な失敗とは、
・年間の高値で買ってしまった。
・買う日を間違えた。
・他の銘柄に比べて、利回りが低い投資信託、ETFを買ってしまった。
このようなことです。
インデックス投資において、これらのことは全て誤差と思って問題ありません。
高値で買った、買う日を間違えたなどは、長期の価格変動からみれば大したことはなく、他の銘柄より利回りが低いことも、将来どうなるかはわかりません。
これらのことは、いちいち考えてもしょうがないと言えます。

ある程度は誤差と割り切って、妥協したほうがメンタル面で楽になります。
神経質に利益を追求しなくても、いずれ大きな利益なるのがインデックス投資の良さです。
メリット⑤ コストが低い
インデックス投資はコストが低いのが特徴です。
アクティブ型のファンドであれば、手数料が1%を超えるものも多くありますが、インデックス型であれば、1%未満から0.1%を切るものまであります。

別にちょっと手数料が高いくらいよくない?
1%も2%も大したことないでしょ?

投資の世界においては、1%違うだけで莫大な差が生まれます。
まず、1年間の取引でみた場合、手数料が1%なら100万円が99万円になる程度で済みます。
しかし、数十年単位の投資では、莫大な差になります。
下記の図は、毎月5万円の投資を30年続けたらどうなるか?、というシュミレーションです。
比較条件として、年利は5%、6%、7%としています。(この差が手数料と仮定します。)
図のように、30年の間に1%利回りが違うだけで、1000万円以上もの差がでます。
これは”複利効果”によるものです。
※複利は簡単に言うと、利子に利子が付く状態です。
詳しくは下記の記事で解説しています。
出所:楽天証券
上記のことから、インデックス型の金融商品に投資するインデックス投資は、プロにすら勝てるパフォーマンスのうえ、さらに安いコストで運用できるといメリットがあります。
インデックス投資のデメリット
インデックス投資のデメリットは、下記の3点です。
②長期投資のため継続自体が難しい。
③元本割れに耐える必要がある。
デメリット① 短期でハイリターンは難しい
インデックス投資の平均利回りは年4~7%のため、短期間で大きく利益を上げることが難しいです。
また、リセッションからの回復という大チャンスをうまく活用したとしても、1年で20%強の利回りにしかなりません。
※下図は、S&P500のリセッションとその回復の利回り。
出典:Advisor CHANNEL 「The Pyramid of Equity Returns: Almost 200 Years of U.S. Stock Performance」
この利回りは、持ち株がストップ高になることや、ボラティリティの高い仮想通貨であれば1日で得られる利益です。

そんなに頻繫にはないけど、それでもインデックス投資に比べたら短期間で値動きするよ。
このように、数十年かけて資産を増やすインデックス投資では、短期で大きく利益を上げることは、まずできないと考えましょう。
デメリット② 長期投資のため継続自体が難しい
インデックス投資はシンプルかつ簡単な取引手法です。
しかし、だからといって、長期間の継続が簡単ということにはなりません。
理由として、
・給料、支出などのキャッシュフローの変化。
・ライフステージ毎のイベントにより、投資どころでなくなる。
・他の魅力的な投資に移行する。
・心境の変化。
このように、インデックス投資をしなくなる、また、できなくなる理由を挙げれば、枚挙にいとまがありません。
長期で資産形成が前提の投資手法であるにも関わらず、上記のようにそれ自体が困難なことはデメリットになりえます。
デメリット③ 元本割れに耐える必要がある
長期運用がゆえに、元本割れも幾度となく経験することになります。
それには、リセッションや突発的な暴落もふくまれており、ひたすらそれに耐え続けて投資を継続する必要があります。
短期間でのトレードが前提の手法であれば、損切りして逃げるということも可能ですが、インデックス投資での損切りは悪手でしかありません。
じっと耐えるしかないのです。
資産が減り続ける間、特に初心者には相当なストレスがあることを覚悟する必要があります。
インデックス投資の3大要素
インデックス投資で成功するために重要な、3大要素を紹介します。
この3つを理解しておくことで、インデックス投資での成功確率があがります。
②利益を増やす「入金力」
③勝率、利益に影響を与える「利回り」
勝率を上げるには「期間」が重要
元本割れせず、プラスで終えることを「勝ち」とするならば、勝率を上げることはシンプルな方法で可能です。
それは、「長期間保有する」ことです。
具体的な期間を申し上げれば、ほぼほぼ勝てると言えるのがおよそ5年程度の保有となり、実質負け無しとなるのが15年~20年程度です。
株やFX、仮想通貨など、どのトレード手法でも、少なくとも過去のデータ上で100%勝ちとなる手法は存在しません。
しかし、インデックス投資であれば、過去データのうえでは、100%勝ちとなることが証明されています。
この事実を知っていれば、勝率を大きくあげることに役立つでしょう。
※期間と勝率の関係は、下記の記事で詳しく解説しています。
利益を増やすには「入金力」が重要
期間は勝率に影響を与えます。
しかし、これは利益が大きく増えることに直結しません。

もちろん、長期投資は複利効果により利益が増えます。
しかし、投資期間だけでは利益にも限界があります。
大きく利益を上げたければ、たくさんのお金を投資に回す「入金力」が重要です。
理由はシンプルで、利回り5%であれば、100万円の投資より、1000万円の投資のほうが利益は多くなります。
インデックス投資で資産を大きく増やしたければ、家計のコントロールをして、投資初期段階から多くのお金を投資する必要があります。
勝率、利益に影響を与える「利回り」
勝率、利益のどちらにも影響をあたるのが「利回り」です。
ただ、利回りについてはあまり意識する必要がありません。
というより、コントロールができません。
例えば、S&P500の過去5年の平均利回りが約15%程度だったとします。
では、S&P500に連動するインデックスファンドに投資すれば、次の5年でも平均利回りは15%になるのでしょうか?
答えは、誰にも分かりません。
利回りを狙ってコントロールできれば、勝率、利益も調整が可能になります。
しかし、実質、不可能であるため、影響を理解しておくことと、利回りのコントロールは不可能であることを理解しておくだけで問題ありません。
インデックス投資の注意点
インデックス投資の注意点を解説します。
②短期で儲けたくなる。
簡単に儲かるわけではない
インデックス投資は、他の投資に比べると簡単かつ再現性が高いです。
理論上、儲かることが証明されています。
にもかかわらず、簡単に儲かるわけではありません。
その理由として、インデックス投資の理論には人間の心理というものが、全く考慮されていないからです。
投資において、人間の心理は非常に重要な要素です。
仮に完璧な投資戦略だとしても、人間の心理が最大のリスク要因となり、完璧さをいともたやすく破綻させてしまいます。
不安、焦り、欲望などから、自分自身で完璧な投資戦略を逸脱してしまうのです。
投資ではメンタルが重要と言われますが、このような理由からです。
ある程度、投資の経験が長くなるとメンタルコントロールもできるようになります。
しかし、何も考えず、ただ流されてばかりでは、いつもでたってもメンタルコントロールはできるようになりません。
インデックス投資の場合、投資戦略自体は簡単であり、多少のミスも誤差のため、だれにでも可能です。
ただし、メンタル面をおろそかにすると、失敗の確率が跳ね上がることを念頭におきましょう。
短期で儲けたくなる
インデックス投資では、元本割れする期間だけでなく、大きく資産が増える期間もあります。
元本割れは耐える必要がありますが、資産が増える期間は誘惑に耐える期間となります。
よくある誘惑として、
・もっと資金をつぎ込めば、短期で儲かるのでは?
・レバレッジ型の投資信託を買えば、利益が増えるのでは?
・個別株のほうが大きく値動きしている・・・
インデックス投資で儲けられたのだから、個別株でもきっと儲かるはず・・・
こんな感じです。
※レバレッジ型とは、通常の数倍の値動きがあるものです。
いすれの場合も、リスクが跳ね上がります。
また、インデックス投資は実力で勝っているというより、市場に勝たせてもらっているのです。
そのことを忘れて、驕り、傲慢になり「自分は投資の天才」などと勘違いして、大損するのは初心者あるあるです。
こういったことには注意しましょう。
インデックス投資の始め方
インデックス投資の始め方は、以下のような流れになります。
②投資対象を選択する
③証券会社で口座開設する
④金融商品を発注する
特に難しいことはありません。
詳しい手順は、以下の記事で解説しています。
ここで一番迷うのが、「何を買ったらいいんだろう・・・」という部分です。
もし迷うのであれば、「セゾンバンガード・グローバル・バランスファンド」がおすすめです。
これは投資信託ですが、世界の株と世界の債券に50%ずつ投資可能です。
無難中の無難な選択肢のため、おすすめです。

私がインデックス投資を始めたときに、初めて買った投資信託です。
株だけでなく、債券も含み、かつ全世界のため、幅広くリスク分散しており、初心者におすすめです。
※インデックス投資で何を買うか迷ったら、下記の記事をご覧ください。
また、インデックス投資で成功するためには、株やFXなどとは違ったアプローチをする必要があります。
下記の記事に、勉強すべきことをまとめていますので、参考にしてください。
※インデックス投資におすすめの本は、こちらの記事で解説しています。
まとめ
「【初心者必見】インデックス投資とは?基礎知識を徹底解説します。」のまとめです。
・メリット① 歴史的に儲かることが証明されている。
・メリット② やり方が簡単で再現性が高い。
・メリット③ 分散投資でリスクを抑える。
・メリット④ 短期的な失敗を気にする必要がない。
・メリット⑤ コストが低い。
・デメリット① 短期でハイリターンは難しい。
・デメリット② 長期投資のため継続自体が難しい。
・デメリット③ 元本割れに耐える必要がある。
・勝率を上げるには「期間」が重要。
・利益を増やすには「入金力」が重要。
・勝率、利益に影響を与える「利回り」。
・簡単に儲かるわけではない。
・短期で儲けたくなる。