【投資歴15年が解説する】株で聖杯ってあるの?

投資の基本
くまさん

株で聖杯ってあるの?

この記事では、上記のような疑問にお答えします。

結論から先に申し上げますが、「聖杯は無い」です。

 

本記事のポイント

・株で聖杯と呼べるものは無い
・株で聖杯がない理由
・株での聖杯探しは身を亡ぼす

 

株の勉強をしていると、

「絶対に勝てる手法はないのか?」

「努力すれば、確実に勝つ方法が見つかるはずだ!」

こんな風に思うことがあるのではないでしょうか?

私が初心者の頃は、結構こんな風に考えていました。

しかし、現実は厳しいです。

こんな都合の良いものはありません。

この記事では、投資歴15年以上の経験と、システムトレードをしていた経験から、株における聖杯について解説します。

 

マンモス
マンモス

はじめまして!マンモスです。
投資歴16年目です。
資産3000万円を達成し、実現損益も1000万円以上になりました。
そんな私が、「【投資歴15年が解説する】株で聖杯ってあるの?」を解説します。

 

この記事で解説している内容は、利益を保証するものではありません。
投資は自己責任でお願いします。

 

 

株で聖杯と呼べるものは無い

株や投資における聖杯とは、「必勝法」のことです。

ある特定の売買ルールに従えば、絶対に勝てる、もしくはほぼほぼ勝てる、こんなニュアンスです。

多くの投資家、トレーダーが聖杯を求め時間、資金を費やしますが、

聖杯はありません。

 

私は投資の名著と呼ばれる本や、その他いろいろな本で勉強してきましたが、それらにおいて聖杯があると書かれた本は一つもありませんでした。

また、ある程度経験を積んだ投資家であれば、「聖杯は無い」と断言するはずです。

それくらい聖杯の存在はありえないのです。

 

マンモス
マンモス

「聖杯はある」なんていう人がいれば、情報商材や詐欺的売買ルールを売りたいだけの詐欺師です。

 

株で聖杯がない理由

私の15年以上に及ぶ投資の経験と、元システムトレーダーとして様々なバックテストをやりこんだ経験から、聖杯がない理由を解説します。

聖杯がない理由は、下記の3点です。

 

①永続的に機能する売買手法がない。
②過剰最適化しているだけの売買手法。
③人間が最大の不確定要素。

 

理由① 永続的に機能する売買手法がない

聖杯でないにしても、ある特定の期間に優れた成績を残す投資手法、売買ルールというのはあります。

しかし、いずれはパフォーマンスが悪化します。

また、いつパフォーマンスが悪化するかが分かりません。

そして、またパフォーマンスが良化することもあります。

結局、「いつパフォーマンスが良くて、悪くなるのか?」、この問題は過去のデータを振り返ってみなければ分からない結果論です。

このことから、永続的に良いパフォーマンスを生み出す売買ルール、投資手法がないため、いつかは損をすることになります。

 

理由② 過剰最適化しているだけの売買手法

過剰最適化とは主にシステムトレードにおける問題です。

 

過剰最適化とは?
過去のデータにこじつけ過ぎた売買ルールを使うことで、
・過去のデータでは絶大なパフォーマンスを発揮している。
・実際の取引(将来の価格変動)に対しては、悲惨な結果になる。
このような現象を引き起こします。

 

※過剰最適化(カーブフィッティング)について、詳しくは以下の記事参照。

 

※過剰最適化はテクニカル分析を何重に組み合わせることでも発生します。詳しくは以下の記事参照。

 

くまさん
くまさん

過去のデータでパフォーマンスが優れた売買ルールを見つけるのは簡単だけど、実際には全然儲からないよねって話。
意外にみんなやりがち・・・

 

※過剰最適化は一般投資家に馴染みが無いだけで、システムトレーダー以外にも関係します。
システムトレーダー以外はその概念を知らないため、自覚なく過剰最適化している売買ルールを使っていることがあります。

 

一見すると聖杯に見えるような売買ルールがありますが、それはあくまでも過去のデータに対してのみです。

もし、過剰最適化という概念を知らない人が見れば、「聖杯をついに見つけた」と思うかもしれません。

しかし、実際にその売買ルールを運用してみると、悲惨なパフォーマンスになります。

 

マンモス
マンモス

世にあふれている、一見聖杯っぽい売買ルールは、単なる過剰最適化です。

 

理由③ 人間が最大の不確定要素

仮に理論値最強のパフォーマンスを出す売買ルール、投資手法があるとします。

しかし、理論値最強の方法でも、理論に含まれていない要素があります。

それは人間の心理的影響による行動のばらつきです。

熟練の投資家でも、完全にプログラム任せのシステムトレーダーでも、感情があるため売買ルールを理論通り運用するのは難しいのです。

そのため、理論値最強の手法もあっけなく破綻することになります。

 

マンモス
マンモス

プログラム任せのシステムトレードでも、結局、プログラムのON/OFFのスイッチは人間が握っています。
この時点で、いくらでも破綻する危険があるのです。

 

 

株での聖杯探しは身を亡ぼす

ある程度投資を経験すれば、おそらく誰もが聖杯がないことを理解するはずです。

 

くまさん
くまさん

そんな簡単に儲からないことを、身をもって知ることになるからね・・・・

 

 

ただ、投資初心者のうちは、自覚なく聖杯探しをしてしまうものです。

「この手法なら儲かるはず・・・」

「やっぱ儲からなかった、あの手法ならきっと儲かる・・・」

こんな感じで、儲かる手法を探し続ける状態のことです。

ただ、こういった行動を早めにやめないと、身を亡ぼすことになります。

 

 

 

聖杯探しは資金が無くなるまで続く

聖杯探しをするということは、無いものを探すという無意味な行動です。

「聖杯は無いんだ・・・、じゃあどうすれば投資で成功できるのかな?」

こんな風に途中で気づくことができれば、脱投資初心者とも言えます。

しかし、これに気づかず聖杯探しを続けると、資金を失い続けることになります。

また、自身にとって都合のいい情報ばかりに振り回され、投資で本当に大切なことに気づず、投資家としての成長もないまま時間を浪費することになりかねません。

 

マンモス
マンモス

聖杯を探す気持ちは分かりますが、さっさとあきらめたほうが自分のためです。

 

投資での聖杯はただの詐欺的売買手法だぞ!

聖杯っぽいものを見つけても、注意する必要があります。

 

マンモス
マンモス

よくある胡散臭いネット広告なんかですね。

 

例えば、

「勝率80%、年利100%、誰でも勝てる簡単な手法を教えます。お値段はなんと30万円です。これであなたも勝ち組です。」

みたいなやつ。

 

間違いなく勝てません。

買っちゃダメなやつです。

実際チャートなんかで解説されて説得力もありそうですが、前述したように、ただの過剰最適化です。

システムトレードの知識とバックテストの知識があれば、過去において絶大なパフォーマンスを生み出せた売買ルールは簡単に作れます。

また、プログラミングできればトレードに使う諸条件を高速で計算させ、数百~数千通りの組み合わせから一番パフォーマンスがいいものを算出することも簡単にできます。

 

マンモス
マンモス

このくらいのことは、私でもできます!
システムトレードの経験もあり、プログラミングもできるので、素人あいてに説得力があるデータつきで売買ルールの解説くらい余裕です。

 

しかし、過剰最適化はあくまでも過去のデータで絶大なパフォーマンスを発揮するのであって、将来のデータ、実売買では悲惨な結果になります。

だからこそ、聖杯っぽい売買ルールを見つけても、安易に手を出してはいけません。

しっかりと検証してから実売買に使う必要があります。

 

くまさん
くまさん

疑似的聖杯に注意しよう。

 

まとめ

「【投資歴15年が解説する】株で聖杯ってあるの?」のまとめです。

 

・株で聖杯と呼べるものは無い
・株で聖杯がない理由
理由① 永続的に機能する売買手法がない
理由② 過剰最適化しているだけの売買手法
理由③ 人間が最大の不確定要素
・株での聖杯探しは身を亡ぼす
→聖杯探しは資金が無くなるまで続く
→投資での聖杯はただの詐欺的売買手法だぞ!

 

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